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 “発酵”から人類の未来を考えてみよう

詳細

世界でたった一人の「発酵デザイナー」小倉ヒラクさん。小倉さんは「発酵」を「文化人類学」の視点から独自にとらえ、発酵文化の魅力を絵本やアニメやワークショップなど様々な方法で伝え、今や国内だけでなく国外からも注目を集めています。今回、小倉さんを山梨から京都にお招きし、特別なキットを使った味噌づくりワークショップと、芸術や精神性を通した社会の変革を研究する熊倉敬聡さんとの対談を通して、奥深い発酵の世界の魅力にみなさんをお連れします。

 

第1部では、小倉さんが一緒に活動している「五味醤油」さんと開発した特製の魔法の「味噌づくりキット」を使った手前味噌づくりのワークショップを特別開催!

 

第2部では、小倉さんと熊倉さんの対談。「発酵」を、単に「食べる」という行為を超えて、現代の思想、芸術、あるいはギフトエコノミーなどの観点から見つめ直し、私たち人間と自然がどのように関わっていけばよいのか、皆さんと考えていきたいと思います。

 

*講師情報、イベントの詳細、開催概要は〈 開催の想い 〉の下に記載しております*

*子連れも参加OKです

 

〈 開催の想い 〉

 資本主義は、自らが「成長」するため、絶えず「新しい」商品を生みだし、貨幣価値の増殖に努めてきました。他方で、(資本主義の「鬼子」とも言える)アートもまた、絶えず「新しい」作品を生みだし、多様な美的価値を生産してきました。しかし、西欧近代が作り出したこの二つの(量的/質的)価値のシステムは、今や歴史的限界を迎え、大いなる危機に陥っています。

 

 今回のゲスト、小倉ヒラクさんは、そうした「サムシング・ニュー主義」に疲弊した人類が、今、「サムシング・スペシャル」の創造に移行しつつあると唱えます。手前味噌を作る発酵のプロセスにスペシャルな喜びを見いだしつつあると言います。この世に生まれてきて、他に変えがたい生を送っている「私」が、そこにしかない自然環境、微生物たちと協働して作りだす、世界に「一つ」しかない味噌。その「小さな」クリエーションの中に、人類が地球とともに生きるヒントが隠されていると言います。

 

 人類の創造性とは、もはや貨幣価値を増やすことでも、新奇なアート作品を作ることでもなく、こうした「小さな」クリエーションを、自分の生活、そして自分が生きる環境の中で、「スペシャル」にデザインしていくことにこそ存するのではないでしょうか。その、自然とのco-creationにこそ、人類が地球とともに生き延びる道が示されているのではないでしょうか。

 

 今回の「レジリエンス・ダイアローグ」は、小倉さんの「発酵文化人類学」を皆さんと深めるために、小倉さんが地元の味噌屋さんと開発した「かんたん手前みそづくりキット」でライブに味噌づくりを体験しつつ、人類のこれからの創造性についてとことん語り尽くしたいと思います。(熊倉敬聡)

開催概要

●日時:2018年6月30日(土)

ー第1部:14:00-15:30 「かんたん手前味噌づくりワークショップ」(開場:13:30) 

   15:30-16:00 後片づけと休憩

ー第2部:16:00-18:00 「小倉ヒラク×熊倉敬聡の対談とディスカッション:“発酵”からみる人類のこれからの創造性」(開場:15:30) 

 

●参加費:

第1部&第2部参加→ 一般:4500円、HUB会員:3500円(材料費込み)

第1部のみ参加→ 一般:2500円、HUB会員:2000円(材料費込み)

第2部のみ参加→ 一般:2000円、HUB会員:1500円

 

●定員:第1部の味噌づくりワークショップのみ、先着30名となります

  *子連れの方も参加OKです

 

●場所 :Impact Hub Kyoto

京都市上京区油小路中立売西入ル甲斐守町97番地西陣産業創造會舘(旧西陣電話局) 

地下鉄「今出川」または「丸太町」駅から徒歩15分

市バス「堀川中立売」から徒歩5分

 

●持ち物:特になし

 

 

●連絡先: 075-417-0115  info@impacthubkyoto.net

 

 

講師:小倉ヒラク(発酵デザイナー)

発酵デザイナー、アートディレクター。1983年東京生まれ。生態系や地域産業、教育などの分野のデザインにかかわるうちに、発酵醸造学に激しく傾倒し、アニメ&絵本「てまえみそのうた」の出版。それが縁で日本各地の醸造メーカーと知り合い、味噌や醤油、ビールなど発酵食品のアートディレクションを多く手がけるようになる。自由大学をはじめ、日本全国で発酵醸造の講師も務める。グッドデザイン賞2014を受賞、最新作にアニメ「こうじのうた」。http://hirakuogura.com/

 

 

進行:熊倉敬聡

元慶應義塾大学・京都造形芸術大学教授。フランスの詩人マラルメの貨幣思想を研究後、コンテンポラリー・アートやダンスに関する評論・実践等を行う。大学を社会へと開く新しい学び場「三田の家」、「Impact Hub Kyoto」などの立ち上げ・運営に携わる。Ourslab.共同代表。著作に『瞑想とギフトエコノミー』、『汎瞑想』、『美学特殊C』、『脱芸術/脱資本主義論』など。

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